夢のまた夢が叶うとき 第六十六代厚生 増田 紅葉

こんにちは。

本年度厚生兼財務を務めます、増田紅葉です。

 

前回の部員日記が最後の投稿になると思っていましたが、思いがけず、こうして引退ブログを書く機会をもらうことができました。今まで4年間、数々の体育会の先輩方や同期の引退ブログを読んでは胸が熱くなったり、時に涙したりしてきたので、今自分が書く側であるというのはとても不思議な気持ちです。私が読んできたような素晴らしい文章は書けないかもしれませんが、素直に私が書きたいことを書いていきたいと思います。

 

私が應援部に入部を決めたのは、入学以前からの友人の多くが体育会に入部したことがきっかけでした。彼らにくっついて一緒にいろいろな体育会の新歓に顔を出すうちに、「私も大学生活を通して1つの活動に全力で打ち込みたい」「これから頑張る友人を応援したい」という想いが芽生え、試合の場で選手と共に戦う、應援部員になろうと決めました。だからこそ、入部当初から私の夢は、友人を含む体育会同期を最後まで応援し、引退を見届けることであり続けました。

 

体力も、声量も、ダンスの技術も、同期より劣っていた私にとって、正直部活動は辛いことばかりでした。下級生の頃の練習や反省会で、自分より泣いていた人を先輩にも同期にも後輩にも見たことがありません。引退まで応援し続けたかった同期選手がやめてしまったという知らせを聞くこともありました。人によって退部する事情は違えど、4年間やり抜くという体育会に入部した者なら誰でも志す夢を実現まで応援できなかったことに、応援部員としての情けなさと不甲斐なさを感じました。

 

 

しかし、応援し続けたい同期選手や應援部に入らなければ出会わなかった人々の存在、先輩方に成長を認めてほしいという負けず嫌いさ、そして家族や友人のサポートが、どんなに憂鬱な朝も私を活動に向かわせました。應援部員として選手や周囲の人々を鼓舞する立場であるにもかかわらず、誰よりも周囲に支えられて活動を継続していました。

 

2年生になると同期選手が実際に試合で活躍することも増え、応援しているという実感を得ることができるようになりました。試合での感動や興奮、悔しさをバネに次は絶対成功させたいという気持ちが、全てに取り組む原動力でした。

 

3年生以降は、新型コロナウイルスの影響で対面での部活動に制限がかかることが増えました。皆に会うことができない中で、自分の技術、周囲との信頼関係、入部当初からの目標の達成といった全てに自信をなくしました。どんなに筋力トレーニングや自主練習をしても、どんなにオンライン会をしても、不安を拭い去ることができない中で、他の應援部員や体育会の部員が活動再開を信じてできることに取り組み続けているという事実が、私に目の前のことを継続する動機を与えてくれました。

 

コロナ禍を通して、應援部はいろいろな意味で変わったと思います。必要だった変化もあれば、正直下級生の頃が恋しく思えることもあります。しかし少しずつ少しずつ活動状況が回復し、今年は応援や観戦に行くことができるようになりました。全てではありませんが、ずっと追いかけてきた、同期の引退を見届けるという夢が叶うこともありました。應援部を続けていて良かった、これがやりたかったことだと思える瞬間が増えていきました。

 

そして明明後日、約400名のお客様をお迎えして引退ステージを行うことができます。こんなに多くの人々-共に戦ってきた体育会の仲間、切磋琢磨してきた他大学の応援部・応援団の仲間、部活動に取り組む私を応援し続けてくれた家族や友人、いつ何時も見守ってくださったOB・OGの方々-を一度に目の前にすることができる機会は、コロナ禍以前にも想像していなかった、言わば夢のまた夢です。本当に多くの人々に囲まれて、私、そして應援部は、本当に恵まれているな、幸せだなと強く感じています。集まってくださる全ての方々への感謝と愛を込めて、とびきりの笑顔で、手足がちぎれんばかりに全力で踊り、声が枯れるまで叫ぶことが楽しみで仕方ありません。

 

部員の皆へ。第66代厚生より。なんだかんだいつも元気に活動にきてくれてありがとう。皆が健康でいることが当たり前ではないと、強く実感した大学生活でした。皆自身の自己管理はもちろん、ご家族のご協力にも誠に感謝しています。ステージまであと3日間、最終応援まであと4日間気を抜かずに、全員で心も身体も全力で駆け抜けましょう。

 

最後に同期へ。ダンスも仕事もできない私を見捨てずにここまで連れてきてくれてありがとう。書いてきたように私には應援部で叶えたい夢があったけれど、皆が一緒にやらせてくれなければそれを実現することはできませんでした。数えきれないほど揉めたりすれ違ったりしたけれど、皆以外との應援部人生4年間は考えられません。泣いても笑っても残り1週間、私たちらしく元気いっぱい、夢の舞台で輝こう!