徒然なる時 第六十九代主将 谷水小百合

当南而更北  当(まさ)に南せんとして更に北し

謂東而反西  東かと謂へば反って西す

宕宕当何依  宕宕として当(は)た何にか依るべき

忽亡而復存  忽として亡びんとして復た存す

飄颻周八沢  飄颻として八沢を周(めぐ)り

連翩歴五山  連翩として五山を歴たり

流転無恒処  流転して恒なる処無し

誰知吾苦艱  誰か吾が苦艱を知らんや

願為中林草  願はくは中林の草と為り

秋随野火燔  秋 野火に随ひて燔(や)かれんことを

糜滅豈不痛  糜滅するは豈に痛まざらんや

願与根荄連  願はくは根荄と連ならんことを

(曹植『吁嗟篇』より ※一部のみ抜粋)

 

弊部の部員日記をご高覧くださりまことにありがとうございます。

 

一橋大学体育会應援部第六十九代主将を務めております、谷水小百合です。

本体制最後の部員日記、ということで三澤から回ってまいりました。

 

本来なら幹部としてラストの部員日記、ということで今までの自分の思いを語るのだろうな、と思うのですが、私は現在三年生ですので(※留年したとかではないです)、来年度体制も部を引っ張っていけるよう尽力したいと思います。

 

ですので、ここでは自分の思いをそこはかとなく書きつくるのは来年にしたいと思います。現在は正直に申し上げますと、来年に向けた準備で大変忙しいというのも、理由としてはあります。

 

代わりに、今の自分の気持ちを表すにぴったりな漢詩を添えて、この部員日記の〆としたいと思います。(実は漢詩がちょこっと好きです。)

 

夜中不能寐  夜中 寐(い)ぬる能はず

起坐弾鳴琴  起坐して鳴琴を弾ず

薄帷鑒明月  薄帷に明月鑒(て)り

清風吹我襟  清風 我が襟を吹く

孤鴻號外野  孤鴻 外野に號(さけ)び

朔鳥鳴北林  朔鳥 北林に鳴く

徘徊将何見  徘徊して 将に何をか見る

憂思独傷心  憂思して独り心を傷ましむ

(阮籍『詠懷詩十七首 其一』より抜粋)

 

この部員日記に付している漢詩双方とも、解釈は皆さまにお任せいたします。

 

最後に、本体制維持にあたりまして、本当に様々な方のご尽力・ご支援をいただきました。

この場では言いつくすことができないほど、厚く御礼申し上げます

来年度以降も「一橋大学全体のチアアップ」の達成のために、よりよい応援部を作ってまいります。

 

来年度以降もどうぞよろしくお願いいたします。

 

一橋大学体育会應援部第六十九代主将 谷水小百合